従来のワイヤー矯正とは全く異なる、マウスピース型の矯正装置です。
透明なマウスピースは非常に審美的で、見た目を気にすることなく矯正治療を進めることができます。
基本的に症例による制限はあまりなく、12歳以上の方であれば治療を受けて頂くことが可能です。
歯列矯正の際には従来、金属製のワイヤーやブラケットといった金具を使用していました。しかし、これらの装置は目立つだけではなく、舌や歯ぐき、頬などに接触して傷つけてしまうといったデメリットもありました。インビザラインでは、透明で目立たない、口腔内も傷つけないマウスピースを用いるので、そうしたデメリットの多くが解消され、現在注目されている治療方法です。
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インビザラインにはたくさんのメリットがありますが、同時にデメリットもございます。
メリット、デメリットを理解したうえで利用することで、より安心して治療を受けていただけます。
インビザラインは厚さ約0.5mmと薄く、透明で目立たないため、装着していることがわからない程の見た目です。
自分で取り外しが可能な為、簡単に歯のお手入れができ、口腔内を健康な状態に保つことができます。ワイヤー矯正の場合は特殊な歯ブラシで磨かなくてはならず汚れも非常に溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高かったのですがインビザラインはその心配も無くなりました。
ワイヤーと違って締め付けられる痛みや、金具が唇や頬の内側にあたってできる口内炎による痛みが出る事はありません。
金属製のワイヤーやブラケット(金具)を使用しないため、装置が脱落するなどのトラブルを起こすことがありません。また、金属アレルギーの心配もありません。
2~3日はやや慣れない感じがありますが、それ以降は会話もスムーズにできます。また、食事のときは取り外せるので、いつも通り食べたり飲んだりすることが可能です。
ホワイトニング用ジェルをマウスピースの中に入れて使えば矯正しながら歯も白くできます。
個人別の精密な3-Dシミュレーションを作成をし、治療の結果をイメージできるよう精密性を大幅にアップしている為、安心して治療できます。
適応症例が大幅に増え、以前よりもより多くの方にインビザラインをご利用いただけるようになりましたが、患者様の歯並びやお口の状態によっては、インビザラインでは治療できないことがあります。
1日一定時間以上マウスピースを装着しないと歯が計画通りに移動せず治療の失敗につながります。そのため、患者様自身の自己管理が必要となります。
ワイヤー矯正に比べて、治療期間が少し長めにかかる場合がございます。
インビザラインは、通常の矯正とは別の治療方法になるので、豊富な症例を経験し、専門的な技術や知識をもったドクターでないと治療期間や結果の差が出ます。
米国のアライン・テクノロジー社が発行するライセンスを取得しているドクターでないとインビザラインの治療が出来ません。その為、全ての歯科医でインビザラインの治療が出来るというわけではありません。
日常の使い勝手や費用など、患者様の目的に沿った治療を選択できるよう
インビザラインとワイヤー矯正を比較しています。
インビザライン | ワイヤー矯正 | |
---|---|---|
見た目 | 透明で目立たない |
金具が目立つ |
痛み | ほとんどない |
金具による強い締め付けで痛みがあり、口内炎ができやすい。 |
通院回数 | 2~3ヶ月に1回 |
毎月 |
治療期間 | 平均2.5年~4年 |
平均2~3年 |
費用 | 治療費の国内平均 約100万円 |
治療費の国内平均 約70万円 |
食事 | 食べ物の制限なし |
食べ物、飲み物に一部制限あり |
アレルギー | なし |
金属アレルギー保持者は不可 |
スポーツ | 制限なし |
コンタクトのあるスポーツは不可 |
会話 | 問題ありません |
口がやや閉じにくい |
楽器演奏 | 演奏時は取り外せる |
吹奏楽器は不可 |
歯磨き | いつもどおり可能 |
専用の歯ブラシが2~3種類 必要 |
ホワイトニング | 矯正と同時進行が可能 |
矯正中は不可 |
歯列不正で一番多い症例です。
アゴと歯の大きさがアンバランスになり、上手く収まることができずガタガタな歯並びになります。
長年放置しておくと、ガタガタは大きくなり、歯垢も溜まりやすくなり、虫歯や歯周病の原因にもなります。また見栄えもよくなく、口を開けて笑うのをためらいます。
上アゴが大きい、または下アゴが小さい場合、見た目は「出っ歯」に見えます。また前歯が出ている事で、唇が閉じれなる場合もあります。
この症例は、前歯が嚙み合わない事が多く、奥歯にすごく負担をかけてしまいます。それが原因で、歯周病や顎関節症が発症することもあります。
上アゴが小さい、または下アゴが大きい場合、お口の歯のバランスが崩れてしまい、見た目には「受け口」「しゃくれ顔」に見えます。
下アゴが前に出ていると、見栄えが悪くなる他、発音障害が 起こることも多いです。アゴが前に出てしまっている状態の場合は、歯が異常にすり減り、 顎関節症が発症することもあります。
アゴの骨のサイズが大きいか、歯のサイズ 小さい場合、歯と歯の間にすき間が空いた状態になり、見た目には「すきっ歯」に見えます。
年齢を重ねるにつれて、歯が大きく移動してしまう事もあり、歯石なども溜まりやすくなります。また歯周病のリスクも非常に高まります。
口を閉じた時、奥歯のみが接触して、前歯がかみ合わない状態の症例です。こちらの症例は、小さい頃の指しゃぶりが原因です。
食事中は奥歯に大きな負担がかかる為、痛みを伴ったり、顎関節症を起こす可能性があります。また発音障害も見られます。
上下の歯を 噛み合わせた時に、アゴの位置が大きくズレる症例です。
こちらの症例は、歯が正常に噛み合うことができず、歯に大きな摩耗が生じたり、歯を支えている骨が過剰負担で失われたり、難治性の歯周病を引き起こすことがあるので矯正治療が必要です。
日本矯正歯科学会の副作用
「カスタムメイド(マウスピース型等)の矯正歯科装置の注意事項」日本矯正歯科学会(H26.7.2)
国内外で製作されたカスタムメイド(マウスピース型等)の矯正装置(仮称)–マウスピースタイプでは、「商品名インビザライン、アソアライナー、イークライナーなど」カスタムメイドワイヤーベンディングタイプでは、「商品名インコグニート、ハーモニー、イーブレイスなど」が患者さんに使用される事例が増えてきております。 そこで、本会では、この装置の使用に際して注意事項を以下のようにお知らせいたします。 まず、カスタムメイド(個人のために作られた)矯正装置は、国内外で製作されたものを問わず、日本国の薬事法上の医療機器に該当しません。しかしながら、以下の点で2つに分かれます。
アンカースクリューの目的は、歯を動かす際というのは、必ず動かしたい歯とは別に反作用という力が反対にかかります。この力により動かしたくない歯まで動いてしまいます。そこで、この反作用を抑えるために、アンカースクリューを併用して使います。矯正歯科医は、動かしたくない歯をいかに止めておくか、を大事に考えた上で、治療計画として立てています。
より精密な治療のために、口腔内3Dスキャナー(iTero element)を導入しております。一番のメリットは「歯および歯列、上下顎の正確な再現」が可能な型どりができることです。現代矯正はこの「スキャン」から治療の1歩目が始まるといっても過言ではありません。口腔内スキャナ―(3Dスキャナー)は現在数種類発売されていますが、日本では、「iTero」のみがインビザライン製作と連携したシステム構築を取っています。インビザラインで治療を行うならば、「iTero」を用いて型どりを行うのが最も精度の高い装置製作になるといえます。粘土のようなものを押し当てるような型取りは、患者さまの体調や体質によって気持ち悪くなったり(嘔吐反射)しますが、iTeroは、口腔内をカメラでスキャンするだけなので、患者さまの検査負担が軽くなります。また、粘土のような型取りの場合、製作依頼は郵便を使っていたので期間が2、3週間かかりました。iTeroはデータを、インターネットを使ってアメリカの専門スタッフまでタイムリーに送ります。つまり、iTeroは、患者さまをお待たせする時間も短く負担が軽減されます。
CTを活用できる歯科医院と、そうでない医院では、治療の計画がかなり変わってきます。より予測実現性の高い治療計画を立案するためには、CTは必須です。当院は、上記2つの先端機器を、インビザライン治療のために用意し、検査及び治療で、患者さまのご負担を最小限にとどめる努力をしております。
クリンチェック治療計画の内容は、医師によって違い、成果が異なってきます。インビザライン矯正の最大の特徴は「クリンチェック」と呼ばれる治療開始から治療終了までの、歯の動きの3Dシミュレーションを使った治療計画です。この治療計画をもとにマウスピースが作成されます。しかし、このソフトを使えば、どの医師が計画を策定しても、同じようにマウスピースができるわけではありません。治療計画の作成はあくまでも担当医師が主導で作成します。つまり、医師が矯正歯科の勉強をしているか、そして経験や症例数によって仕上がりや治療期間が大きく異なってくるのです。当院は、矯正歯科医院として、クリンチェックを最低5回は繰り返し、患者さまの治療への負担を低減できる最善の治療計画をご提案します。その後、患者さまに治療計画をお見せして、ご納得(同意)を得たら、マウスピースの作成に入ります。歯を抜く部位や歯を削る量など患者さまがご納得いかない場合は、納得いくまで修正を加えます。